膜厚計とは?どんな測定原理や特徴があるの?
膜厚計とは
膜厚計とは、塗装などの皮膜の厚さを計測する機器です。
塗装は素地の保護や見栄えをよくするために行われますが、
膜厚が適切でないと皮膜が劣化したり、ひび割れなどが起きる原因となってしまいます。
このため、膜厚計にて皮膜の厚さを計測し、規定の塗装がされているかどうかをチェックすることは非常に大切です。
どんな測定原理があるの?
膜厚計には「電磁誘導式」「渦電流式」「超音波式」などの測定方式があります。
(このほか「反射分光式」や「蛍光X線式」のような非接触式の膜厚計もあります。)
測定現場でサッと使用できるハンディタイプでは、「電磁誘導式」「渦電流式」が良く利用されます。
弊社取り扱いの膜厚計「
塗装膜厚計 デュアル膜厚計 0.1μm/USB」は「電磁誘導式」「渦電流式」を自動で切り替えるデュアルタイプを採用しています。
各測定方式の特徴は?
各測定方式には測定できる対象に違いがあります。
電磁誘導式
- 鉄などの磁性金属が素地の場合の皮膜の厚さ測定
渦電流式
- アルミや銅などの非磁性金属が素地の場合の皮膜の厚さ測定
ちなみに弊社で取り扱っている 塗装膜厚計 デュアル膜厚計 0.1μm/USBは、「電磁誘導式」「渦電流式」を自動で切り替えるデュアルタイプを採用しています。
校正用標準片と校正用標準板って?
膜厚計という機器は、塗装、皮膜といった非常に薄い対象を計測する機器のため、
より正確な測定値を出すために、測定する前に機器を対象に合わせて「校正」する必要があります。
その際に使用されるのが校正用標準板と校正用標準片です。
校正用標準板は何もコーティングがされていない鉄またはアルミの板でこちらで校正を行うことで、
機器にゼロ点校正が行えます(機器が0を記憶する)。
さらに測定する皮膜の厚さが判明している場合はそれに近い値の「校正用標準片」を使用して、
より精密な校正を行います。(ターゲットの膜厚が70μmの場合、50μm、100μmのどちらか、あるいは両方を使用して校正する)
これらの校正作業は面倒かもしれませんが、測定前に毎回行う必要があります。